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400 g 台の 15.6 インチモバイルディスプレイ

前のエントリRaspberry Pi Zero を展示用の動画プレイヤーにする話を書いた.展示会場に HDMI ディスプレイが用意されている場合はこれだけでよいが,学会だと用意してもらえることは滅多になく,あったとしても高いレンタル料金が発生することが多い.

大規模なデモ機材を運搬・輸送するような場合はそこに普通のディスプレイを含めてしまえばよいのだが,機内持ち込み程度の荷物で済ませたい場合はディスプレイの選択も重要な論点になる.

このエントリでは,いろいろ探し回ってたどりついたおすすめ品を紹介したい.

ポスターセッションでの使用例.本当はポスターボード上に押しピンで固定する予定だったが,この会場のボードがフニャフニャすぎたため断念した.

たぶんこれ一択

結論から言うと,cocopar 製のこれに落ち着いた.

15.6 インチで本体重量は 476 g.同等サイズで「軽量」を謳う製品が軒並み 600 g だ 700 g だと言っているのに比べて段違いに軽い.

「一択」と書いたけど,おそらくカバー材質が違うだけの同製品もある.こちらは実物を買ってないので評価できない.

これらの 400 g 台路線は「2018最新」のまま後続モデルが出ていないようで,このまま入手できなくなってしまうのではないかとちょっと心配している.


弱点も挙げておくと,ちょっと発色は暗いかなという印象.それから,セキュリティスロットがないので,展示の際の盗難抑止には工夫が必要になる.私はこんなのを外付けした.プラス 18 g なのでそれでも 400 g 台に収まる.

保護カバーは重い

ただしこの製品,付属の保護カバーが 400 g を超える.本体もう 1 個分に迫る重さなので,結局持ち歩かなくなった.

じゃあどうしているかというと,液晶面を段ボールで保護した上で紙封筒につっこんで持ち歩いている.合計で実測 585 g.

長辺が角2封筒よりちょっと長いが,ひもで留めるタイプの封筒なら大丈夫.


付属保護カバーはスタンドも兼ねているのだが,こういうのを別途持ち歩く方が軽い.

消費電力

会場によっては電源の用意がなく,バッテリ動作が必要になる場合がある.そうすると消費電力が気になってくる.

電源供給は USB Type-C で,消費電流を実測すると 0.7 A 程度.参考として,OMXPlayer で動画再生中の Raspberry Pi Zero W は 0.2 A 程度.

10000 mAh のリチウムイオン電池なら $10000 / (900 \times 5 / 3.7) = 8.2$ 時間が理論値になるが,Anker PowerCore 10000 の出力を 2 分岐して実際に運用してみると 7 時間前後が限界だった.

Raspberry Pi Zero W 側はもう少し消費電力を減らす工夫 (Wifi を切るとか) ができるはずだが,ディスプレイ側も含めた全体を考えると削減率はたかが知れている.まる一日使うならもう少し大容量のバッテリを使うことを考える方が早そう.